2018年4月27日
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nakamura
シンガポールの建築デザイン事務所のMinistry of Desginと共創したDOTDOYの藍染めverです。
日本の手染めの素晴らしさを伝えるデザインのDOTDOT。コンセプトはプロセスの可視化です。今回の藍染めは両面に糊をおく非常に技術の難易度が高い技法で挑戦しました。両面に糊をおくのでその加減は非常に繊細で片面毎で止まる(浸透しない)様にするには糊の配合やヘラの力加減など多くの技術を必要とします。今回は、更にその両面糊おきを2回行い4層の色の濃淡を表現しました。微妙に色が変わるDOTは奥行きのある表情となりました。
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2018年4月24日
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nakamura
中むらが参画しているシンガポールデザイナーとの共同プロジェクトの2年目の展示会を香港で開催しました。
2年目の取組は初年度に製作したDOTDOTの別技法を製作し、染色の多様性を伝えようというものです。技法は初年度の和更紗に引き続き、藍染め・引き染めにて製作をしました。また、生地の風合いも綿ピッケという薄手の生地にすることで光が透過した際の美しさを訴求しました。こちらは、摺りで片面を染める和更紗と違い、2年目の藍染めの浸染と引き染めは染色が裏まで浸透するからです。各々個性がある作品に仕上がり、これらをきっかけに日本の染色を提案したいと思います。
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2018年4月23日
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職人のわざ
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nakamura
中むらのものづくりのリソースを納めたイメージビデオです。
中むらと暖簾づくりの活動をともにする職人は個人のユニークな技術を持った染め職人・染織作家などから、職人の道具をつくる職人、中規模の染色工場まで多岐に渡っています。伝統と現代、どちらにもその良さがあり、それらの多様性を総合的に提案することが技術の新たな販路を創造することに繋がると考えています。また、それらの技術や素材の特性を知り、職人と同じ方向を向いてものづくりをするディレクターが必要であり、中むらはそのような存在になれることを目指して活動をしています。
https://vimeo.com/207729855...
2018年4月15日
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職人のわざ
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nakamura
職人の世界に足を踏み入れたのは50年くらい前の20歳の頃になるなあ。
当時、車関係の会社に勤めていたんやけど、上手く行かんで悩んどったときに伊勢型紙と出会ったんやわ。地元のもんやで、知っとったけどそれまで興味はなかったなあ。友達が彫り師をしてて試しに彫ってみたら、これが意外と上手に彫れてえらい褒められてなあ、それで職人の道を歩むことに決めたんやわ。
それから紹介してもらった親方に師事したんやけど昔堅気な厳しい方でなあ、最初は小刀を握らせてもらえず、毎日道具の手入ればかりやったわ。指は切れるしはじめは辛かったけど、1年くらい基礎を繰り返しとったらようやく小刀を握らせてもらえてなあ。嬉しかったわ。
それから2年くらいで全部の工程を任せてもらえる様になったんやけど、進むたびに壁が現れてなあ、いくつもの壁を自分で越えなならんくて、隙を見て親方の仕事をこっそり覗いてなんとか壁を乗り越えてきたんやわ。
それから3年後に独立してから、本当にありがたいことに今でも職人をやらせてもらっとるけど、小刀を研いで、図案を写して、型を彫って、、、今でも仕事の流れは何一つ変わっとらんな。職人はみんな揃えて言うけど、わしも完璧なものは今まで一度も彫れとらんわ。綺麗に彫れたなあと思っても、やっぱりどこか粗が気になってしまうんやわ。一生修行やな。
今でこそ減ったけど、昔早い時は午前3時から仕事に取り掛かっとったけど、今まで仕事を苦しいと思ったことは一度もないなあ。今でもこの仕事が大好きだし、面白いし、一生ものの仕事に出会えたのは幸せやな。
まだまだ職人は元気だから、いい作品を作って、それが売れて、業界が潤って、後継者への道が残せたら最高やな。
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2018年4月14日
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Topics
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nakamura
機械生産のない時代、布は大変貴重なものでした。
いまでは当たり前の綿生地も綿(わた)を撚って一本の糸にし、無数の糸を手で織り、生地にしていました。その為、服は破れては継ぎ接ぎをしながら大切に着られており、最後は雑巾になるまで大切に使われていました。その中で刺し子という文化も生まれ、そこからも技術が派生して進化して伝統工芸にもなりました。この様な、最後までものを大切にする「もったいない(mottainai)」という価値観は世界に認められている日本が古来より継承してきた誇るべき文化です。
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2018年4月13日
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職人のわざ
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nakamura
中むらで扱う暖簾の染色技法、藍染めのご紹介です。
昔の日本では、あらゆるところに藍染めが使われており暮らしを支えていました。「紺屋」ということばも、元々は藍染め専門業者のことでしたが、転じて染物屋全体を指すことばになりました。それほど、藍の青は日本の暮らしに根ざした色でした。暖簾に関しても江戸時代の暖簾はほとんどが藍で染められており、日本の原風景に藍色は欠かせない色です。弊社の藍染めは化学薬品を用いずに、伝統的な天然素材を用いた発酵建の藍で染めています。デザインに合わせて、糊置き・抜染・絞りなどの様々な表現が可能です。
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2018年4月12日
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職人のわざ
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nakamura
中むらで扱う暖簾の染色技法、和更紗のご紹介です。
和更紗(わさらさ)とは、日本で更紗模様を染める為に発展した多色の模様染めです。手描きや木版などの更紗染めはアジアでも用いられていますが、型紙を用いて染めるのは日本独自の染色技術です。型紙で染める際は、生地の上に型をおいて、その上から摺り(すり)刷毛という鹿の毛の刷毛で摺って染める技法で、色ごとに複数枚の型紙を使って染めることが特徴です。何度も何度も刷毛で摺って色の濃度を調節していく中で生まれる色は淡く日本らしい美しさがあります。
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2018年3月4日
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イベント
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nakamura
東南アジアマーケットの可能性について登壇しました。
代表の中村新が渋谷ヒカリエで開催中のJAPAN BRAND FESTIVALにて、KYO projectを通じて感じた海外デザイナーとの共創についてや東南アジアマーケットの可能性についてお話をさせて頂きました。来週9日〜はKYO project2年目のアウトプットとして香港で展示会を開催しますので、お気にかけて頂けたら幸いです。また、JBFは明日最終日も魅力的なコンテンツが盛りだくさんですので、ぜひ奮ってご参加ください!
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2017年12月14日
In
Production
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nakamura
SUS gallery コレド室町店の間仕切りを製作しました。
SUS galleryさんを運営するセブンセブンさんは新潟県燕市の金属加工会社で、とても色彩が鮮やかな「チタン製真空タンブラー」を製造するメーカーです。
今回の間仕切りは、そんなチタンのテクスチャーが光を反射する雰囲気を染めでも表現をしたいと考え、伝統的な引き染めという技法を用いてグレーと白とで縦にボカシて染めました。結果、空間とも非常にマッチする美しい間仕切りとなりました。
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2017年9月20日
In
Work
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nakamura
香川県高松市にオープンしたホステルSUNNY DAYの暖簾を製作しました。
数多くの魅力的な不動産を手がける、ひだまり不動産さまよりご依頼を頂きました。
施設のグレーでストイックなエントランスに暖簾の藍色がはいることでとても引き締まった印象となり美しい調和を生み出しました。中むらオリジナルの綿麻生地も良い具合に中の光を透過しており良いアクセントとなっています。また、屋内には麻生地の生成りの暖簾を誂え、優しく屋内空間を仕切ります。
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